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「おいしいハートを大切に」

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満開の桜の木の下で

  • 2022.03.29

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早朝からの打ち合わせが終わり少しだけ遠まわりして満開に咲く桜と
東京タワーが見える公園へと向かってみた。

袴姿の幼子の撮影をする男女の姿や桜の木々を眺めながらゆっくりと
散歩する老夫婦らしき姿があった。

横断歩道の向こうはビルが立ち並ぶオフィス街のせいか公園のなかは
そう人数は多くなく満開の桜の木々の下でゆったりと時間(とき)は過ぎた。

こうして満開の桜に包まれる”今”を生かせてもらって
ありがたいなーとおもうと同時に、
やっぱり今年も満開の桜をみてもこころは躍らない。

この時節に亡くなった母を思い出す。

そして、ロシアとウクライナとの長引く戦争は今もなお私が桜を眺めている間も
人々を飢えや死の恐怖に追い込んでいる。
”私はなにができているのだろうか”とつい自問する。
飢餓の蔓延は生きる希望を失わせてしまう。戦争はしてはいけない。人を殺してはいけない。
それは地球上に生きている人間にとっての共通の”常識”ではないのだと、痛感させられる日々。

湾岸戦争が勃発したときアメリカで高校生活を送っていた。
同級生の男子が”戦争に行く!”とクラスのなかでこぶしを上げて叫んだ姿を
いまも鮮明に覚えている。
発言の底にどんな動機があったのかを問うことはしなかったけど、
戦争は他人事でも他国のことでもなく、私の身近でも起こりえることなのだと
その姿をみて恐怖を感じた。

人間の恐ろしさ。醜さ。愚かさ。弱さ。儚さ。
美しい景色を目にすると
自分のなかから喜びと虚しさが同時に溢れてくる。
この感情は新たなアクションするときの動機にも通じるのだけれど…。

私一人で戦争を停めることはできない。
でも、私にできることは何でもする。
悪を悪とし、善を善とし信念をもって行動する。
悪と戦わず、悪とともに生きることもまた善なり。
戦争が起こるこの地球に生きることから逃げることなく信念をもって生きること。

武器をもたず、優しさと親切さを分かち合い、
兵器を買わず、愛する人たちと食事をともにし、
人を殺さず、身近なひとに”ありがとう”を伝えること。
戦争を望まない。戦わない仲間たちと知恵を絞り
平和な未来を描き、”いま”をともに生きること。

明日目にする桜を見て、
今日よりもっと美しく感じる自分の内側になるように見えないものを
磨き続けたい。

「Think Globally, Act Locally.」

世界が愛に包まれ、平和でありますように。